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個人事業主・業務委託・フリーランスの確定申告を、わかりやすく解説します。確定申告が必要になる基準、事業所得と雑所得の違い、経費と青色申告のポイント、税理士の探し方から自分で申告する方法まで。
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一職業別コラム
個人事業主やフリーランス、業務委託で報酬を得ている方は、その年の所得(収入から必要経費を差し引いた金額)の合計が所得控除の合計額を超え、税額が生じる場合に所得税の確定申告が必要です。判断の基準となる基礎控除は令和7年分から見直され、合計所得金額に応じておおむね58万円〜95万円(改正前は原則48万円)となりました。会社に勤めながら副業として業務委託を行う方は、給与・退職以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です(いわゆる20万円ルール)。逆に、報酬から源泉徴収(原稿料・デザイン料などは原則10.21%)をされている方は、確定申告によって納めすぎた税金が還付されることも多く、申告義務がない場合でも申告する価値があります。申告先は原則としてお住まい(納税地)を管轄する税務署です。なお、所得税がかからない場合でも、市区町村への住民税の申告が別途必要になることがあります。
出典・一次情報:国税庁 タックスアンサー No.2020 確定申告/国税庁 令和7年度税制改正による基礎控除の見直し等について
業務委託やフリーランスの報酬は、「事業所得」と「業務に係る雑所得」のどちらかに区分されます。国税庁の令和4年の通達では、帳簿書類を備え付けて保存し、継続して営利を目的に行っている場合は、原則として事業所得として扱うとされています。ただし、帳簿の保存があっても、収入がごく小さい場合(例年おおむね300万円以下で、給与など主たる収入の1割に満たない場合)や、営利性が乏しい場合には、個別の判断により雑所得と判定されることがあります。副業規模の方は帳簿だけで安心せず、事業としての実態も意識しておきましょう。事業所得と認められれば、青色申告による特別控除に加え、赤字を給与など他の所得と相殺する損益通算ができ、その損失を翌年以降へ繰り越すこともできます。一方、雑所得ではこれらの取り扱いは使えません。なお前々年の業務に係る雑所得の収入が300万円を超える方は取引書類の保存が、1,000万円を超える方は収支内訳書等の添付が必要になります。
出典・一次情報:国税庁 タックスアンサー No.1350 事業所得/国税庁 タックスアンサー No.1500 雑所得/国税庁 所得税基本通達の一部改正(令和4年10月7日・雑所得の範囲)
事業所得は「総収入金額−必要経費」で計算します。必要経費とは、売上を得るために直接必要な費用のことです。自宅を仕事場にしている場合の家賃・通信費・光熱費などは、仕事に使う面積・時間などの割合で合理的に按分して計上します(生活のための家事上の費用は経費になりません)。さらに青色申告を選ぶと、複式簿記で記帳し貸借対照表等を期限内に提出することで最大55万円の控除が受けられます。加えて、e-Taxでの申告または優良な電子帳簿保存を行えば最大65万円の青色申告特別控除が受けられます(簡易な記帳の場合は10万円)。令和8年度税制改正により、令和9年分以後は「複式簿記+e-Tax申告」で65万円、さらに優良な電子帳簿の要件を満たすと最大75万円へ拡充されます。一方で、簡易な記帳による10万円控除は前々年の収入が1,000万円を超えると使えなくなります。青色申告をするには、原則としてその年の3月15日まで(1月16日以後に新たに事業を始めた場合は、開業日から2か月以内)に「青色申告承認申請書」を提出します。開業届は、事業を始めた年分の確定申告期限までに提出します。また、帳簿や請求書・領収書は一定期間の保存が必要で、電子取引のデータは電子のまま保存します。
出典・一次情報:国税庁 タックスアンサー No.2072 青色申告特別控除/国税庁 リーフレット「令和9年分から青色申告特別控除はどう変わる?」(PDF)/国税庁 電子帳簿保存法(電子取引データ保存)/国税庁 タックスアンサー No.2090 新たに事業を始めたときの届出など
年間の課税売上高が1,000万円以下の個人事業主は、原則として消費税の納税が免除される免税事業者です。ただし、取引先がインボイス(適格請求書)を必要とする場合、発行事業者として登録すると課税事業者となり、消費税の申告・納付が生じます。免税事業者から登録した小規模事業者の納税額を売上税額の2割に抑える「2割特例」は、令和8年9月30日を含む課税期間で終了します。個人事業主は、令和8年分の申告までです。その後継として、個人事業主に限り、令和9年分・令和10年分の2年間は納税額を売上税額の3割にできる「3割特例」が設けられています(法人は対象外)。適用には基準期間の課税売上高が1,000万円以下であることなどの要件があります。登録の要否や、簡易課税制度も含めた有利な計算方法の選択は、税理士に相談すると安心です。
出典・一次情報:国税庁 インボイス 令和8年度税制改正特集(3割特例)/国税庁 タックスアンサー No.6501 納税義務の免除(免税事業者)/国税庁 インボイス制度 2割特例
| 経費項目 | ポイント |
|---|---|
| 通信費 | 事業で使うインターネット回線・スマホ料金。プライベート兼用なら業務使用分を按分。 |
| 消耗品費・備品 | パソコン・周辺機器・文具など。1組10万円未満のものが目安(10万円以上は減価償却)。 |
| 地代家賃 | 自宅兼事務所の家賃は、仕事に使う面積・時間などの割合で合理的に按分。 |
| 水道光熱費 | 在宅ワークの電気代等。事業使用分を合理的な基準で按分。 |
| 旅費交通費 | 打ち合わせ・取材・納品などの移動にかかる電車代・ガソリン代等。 |
| 外注費 | 業務の一部を他の事業者へ委託した際の報酬。 |
| 減価償却費 | 10万円以上のパソコン・機材等を、耐用年数にわたり分割して費用化。 |
| 接待交際費 | 取引先への接待・会食・贈答・慶弔など、事業に関連する支出。打ち合わせ目的に限らず、取引先に対する接待も計上可。プライベートな飲食は対象外。 |
※経費該当性は業態・実態により異なります。個別の判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。
二探し方総論
確定申告の進め方は、大きく「税理士に依頼する」「自分で申告する」の 2 通りです。ただ、税理士は税目・業種・依頼形態(顧問・単発・スポット相談 等)で得意分野が大きく分かれますので、個人事業主の確定申告を任せるなら、「自分の業種・状況に合う税理士に確実にたどり着ける方法」で考えるのがコツです。本ページでは、無料紹介(税理士ドットコム)/スポット依頼(ココナラ)/Google マップ/日税連の公式検索/会計ソフトでの自力対応の 5 つの選択肢を順にご案内します。
五マップで探す
「事務所の場所と口コミを見て決めたい」「通いやすい範囲で探したい」という方は、Google マップで「税理士」や「市区町村名 税理士」と検索するのが最短ルートです。レビュー・営業時間・写真・電話番号がその場でわかります。
※ Google マップは事務所の営業時間・電話番号・レビュー・写真を一度に確認できます。ただし掲載順は口コミやレビュー数に依存しますので、個人事業主の確定申告に強いかどうかは把握しにくい点に注意してください。業種特化で探すなら、上でご紹介した「税理士ドットコム」または次の「日本税理士会連合会 税理士情報検索サイト」の併用が確実です。
七自力で
「税理士に依頼するほどでもない」「まずは自分で確定申告してみたい」という方には、クラウド会計ソフトで銀行・カード連携から e-Tax 送信まで自分で完結する選択肢が現実的です。代表的な 2 サービスをご紹介します。
個人向け
運営:株式会社マネーフォワード
マネーフォワード クラウド確定申告
個人事業主・フリーランス向けのクラウド確定申告ソフト。銀行・カードと自動連携し、仕訳の自動化で記帳作業が大幅短縮。青色申告 65 万円控除に必要な e-Tax 送信までワンストップ。のどか会計事務所は MFクラウド専門。
こんな方に:個人事業主・フリーランス・副業(給与所得+雑所得)の方
八提出先
所得税・消費税など国税の確定申告書は、納税地を管轄する税務署へ提出します。納税地は、原則として住所地です。管轄の税務署と、各署の開庁時間・アクセス・確定申告会場の情報は、姉妹サイトの全国の税務署 確定申告ガイド(nta.nodokaya.jp)で、都道府県から確認できます。
九Q&A
税理士に依頼するか、自分で申告するか。
税理士に相談する →